忍者ブログ
中島らもが残したあまたの言葉

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

砂をつかんで立ち上がれ

参考書籍情報
・集英社文庫
・2005年1月16日 3刷
書評を読む

読書に関する連載、他作家に寄せた解説などをまとめたエッセイ集。
自身の読書遍歴、自著の執筆秘話、書評など。
P.13 「ひかり号で飲む」
「よし、飲もう。ただし、今日じゃなくて明日飲もう」
 
P.37 「馬場伝説」
様式美。負の様式美。いわば、わびさびのプロレス。三十年前の、良き時代の、ほこりの匂いのするようなプロレス。俺はノスタルジーをもって馬場のプロレスを見ているのかもしれない。  
 
P.55 「レコーディングのエネルギー源」
レコーディングに必要なのはカーボ食とアドレナリン、ドーパミン、そして故意に荒らした声。殺気と笑い。胃にぽつりと点る程度のウイスキー、もしくはマイナー・トランキライザー。自分でもあきれるくらい下手くそな歌。シラをきる度胸。そんなとこ。
 
P.213 「デペイズマンと笑い」
笑いはそれがどんな笑いであれ、根底に劣者への差別を含んでいる。
 
P.216 「デペイズマンと笑い」
 笑いは差別であるが、必要な差別なのだ。
 
P.223 「『甲賀忍法帖』でひっくりかえる」
日本人はしかめっ面を良しとする国民で、ナンセンスを評価しない。
 

僕に踏まれた町と僕に踏まれた町

参考書籍情報
・朝日文芸文庫
・1994年11月20日 3刷

書評を読む

中島らもの自伝。
幼少時代から大学卒業までの半生を振り返る。
P.94 「タナトス号に乗って」
僕は生きることにした。だからといって別に心を入れかえて頑張るつもりはない。あいかわらずいい加減なことをやっているのだが、それでもだらだらとではあるが、生きることにした。
 
P.143 「憧れのブータン」
僕は土地柄がどうだから楽園だなんて話は信じない。
そこに好きな人たちがいるところ、守るべき人がいてくれるところ、戦う相手のいるところ。それが楽園なのだと思う。
 
P.194 「浪々の身 3」
こうして生きてみるとわかるのだが、めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、「生きていてよかった」と思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。
 
P.213 「浪々の身11」
誰でも夢がつかめる。才能よりもむしろ持続する能力があればの話だが。 

P.230 「あとがき」
「人の命は地球より重い」とよく言うけれど、そんなものは嘘っぱちだ。地球の方がやはり重い。ただ、その人、およびその人を愛する人にとってみれば、地球なんてオレンジ一個よりも軽いのかもしれない。 要するに僕にはよくわからない。
 

Prev1 2 3 4 5 6

関連サイト
  • 笑える本を読もう!
    書評ブログ。中島らもの書評も多数。
  • 笑本ツイッター
    更新情報はツイッターにて。
  • 記事検索
    サーバー広告
    PR