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中島らもが残したあまたの言葉

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とほほのほ

参考書籍情報
・双葉文庫
・1997年4月15日 新訂発行

書評を読む

中島らもがとにかく興味があるものについて書いたエッセイ集。
B級映画、プロレス、笑い、変人など。
PP.15-16 「物いえば寒い唇②」
日本は世界有数の福祉国家であり、不労所得の乞食なる者は存在しない。従ってこの言葉が存在することは望ましくない、というのが政府の見解なのだ。我々は日夜、ガード下で「幻覚」を見ているわけである。
 
P.115 「ヤな言葉②」
今ある自分というのは、無数にあった分かれ道を、そのときそのときの可能性にしたがって進んできた結果の姿なのであって、「必然の集積」だと言ってもよい。
 
P.155 「私の好きなもの②」
世の識者の人たちはよく若い人たちの活字離れを嘆いてみせる。その結果として、読書感想文のような強制的な押しつけをして、ますます活字離れに拍車をかけたりする。愚行である。
 
 

西片冗土

参考書籍情報
・集英社文庫
・1994年7月25日 1刷

書評を読む

「カンサイモノ」でまとめたエッセイ。
大阪に関するエッセイと、妙な看板の写真などのVOW的な要素も。 
P.12 「はじめに」
街を好きになるというのは、街並みがどうとか風土がどうとかいうことではなくて、その街に自分の好きな人たちがいるかどうか、これにつきる。
 
P.65-66 「アイデアの墓場・カンサイ」
人がひとつの町を好きになるのは、そこの行政のあり方や、風光を好きになるのわけではない。そこに住み暮らしている人たちの物の考え方や習慣、何を食べ、何を着、何を楽しんで暮らしているのか。そうした人間たちの温気の種類によってその街を好きになったり嫌いになったりするのだ。
 
P.142 「ぼくの家事」
家事にはどこか脳内麻薬物質を分泌させるものがある。
今にも飛びそうな原稿の締め切りを放っておいて、浴槽をキュッキュッと洗いつつ恍惚としている自分に気づいたりする。 
 
P.190 「チチ松村による解説」
やめんかい!!橋渡らせんぞ!!
 

とらちゃん的日常

参考書籍情報
・文春文庫
・2004年7月10日 1刷

書評を読む

事務所に暮らす猫のとらちゃんについて。
P.14
おれの趣味は夜の散歩だ。
長いコートを着てソフト帽をかぶって夜の町をうろつくものだから、いっとき町内では「最近”子取り”が出歩いている」というあらぬ噂がたったらしい。
 
P.137
全ての作家がこの吐き気でメシを食っている
 
P.230
今度はオオアリクイでも飼ってやろうか
 
 

ネリモノ広告大全 ごぼてん編

参考書籍情報
・双葉文庫
・1996年7月15日 1刷

書評を見る

中島らもを世に知らしめた広告、啓蒙かまぼこ新聞のマンガとショートエッセイをまとめたもの。
カネテツの愛らしいキャラクター「てっちゃん」で中島らもが遊ぶ。
P.13
全ての中毒には、「嗜好」から「中毒」へと移行するせつなの、非常にヤバい瞬間というものがある。それはつまり、魂を活性化させるための「手段」であったものが「目的」にすりかわる瞬間でもある。
 
P.81
自分の幼稚さを正当化するのに「少年」を利用する小ずるさ自体が大人のものだ
 

獏の食べのこし

参考書籍情報
・集英社文庫
・1993年1月25日 1刷

書評を見る

らもさん自身の「悪趣味」の話からとても美しい「恋愛」の話まで広く語られるエッセイ集。
タイトルから察するに、「夢」が大きなテーマか。
P.13 「ロックンロールの呪い」
そうではないかと前々から思っていたのだが、やっぱりそうだったのだ。エルビス・プレスリーは「宇宙人」だったのである。 
 
P.54 「なかったこと」
人の人生の総重量なるものはとりもなおさず記憶の重みでもある

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