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中島らもが残したあまたの言葉

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じんかくのふいっち

参考書籍情報
・マガジンハウス
・1993年9月28日 3刷


わかぎえふとの共著。
対照的な性格の二人が同じテーマについて語る。
P.93 「恋について ③」
キスしたところでエンドマークが出る、そんな現実があったら僕はそれを選ぶ。
 
P.150 「男のおばさん・女のおじさん」
おばさんとはひとつの精神状態の呼び名だ
 

バンド・オブ・ザ・ナイト

参考書籍情報
・講談社
・2000年5月24日 1刷

書評を読む

ドラッグにおぼれたヘルハウス時代の退廃的日々を描いた半自伝的小説。
ラリりのシーンの、自動筆記で書かれたという言葉の連続は衝撃的。
P.18
本気でサラリーマンをやるのは止めよう。胃に穴があいてしまう。九時から五時までの八時間を会社に身売りすることにしよう。そしてその代価として給料をもらおう。余った時間と金で、自分の好きなことをしよう。とにかく胃に穴をあけるのは止めよう。

P.45
未だ名づけられないさまざまの感情と包茎の先のピアスと誰に言うでもないさよなら

P.69
時代は70年代安保の敗北感に包まれていた。ビートルズが解散したところへ三島由紀夫が自決した。シラフでいられないような空気があった。

P.101
人間の目というのは要するにレンズでできている。レンズでできているのであれば我々の脳内に結ばれる映像は上下倒立して映るはずだ。
 
P.111
おれはたぶん道ばたの石っころを蹴るだろう。長い沈黙にうんざりとしている石ころを。
 
P.143
ほんまの友だちっちゅうのはな、自分がつらい目におうてるときには、親友に連絡せんもんや。
 
P.145
部屋というのはその使用者の心象風景だ。

 
P.332-333
葬式には行かなかった。葬式に行かないのは俺の流儀で、あの黒枠に囲まれた写真を見てしまうと、もうほんとうにお別れだと感じてしまう。葬式に行かずに、あの黒枠の写真さえ見なければ、いつかどこかの街でばたっと会うような、そんな気のままでいられるからだった。
 
P.349
「ガド君はね、この世に向いてない人だったんだよ。そう思わないか」
 
P.349
わしづかみにされた心臓、コンクリートの上を這いまわる太刀魚、ピス・ファクトリー
 
 

ネリモノ広告大全 ちくわ編

参考書籍情報
・双葉文庫
・1996年7月15日 1刷

書評を見る

中島らもを世に知らしめた広告、啓蒙かまぼこ新聞のエッセイ部をまとめたもの。
どうみてもエッセイだが、これがカネテツデリカフーズの広告として『宝島』に掲載されていた。
 
P.15
電通がなんだ。
博報堂がなんだ。
1対1だったら
負けないぞ!!
-広告のご用命なら-
(株)日広エージェンシー
 
P.27
ボクは「中島の前に中島無く、中島の後に中島無し」といわれた中島です。
 
P.33
筆者の大好きな季節、冬が去ってしまった。てっちり屋のツケだけ残して……。またあのいやな春がやってくるのだ。宝石のセールスマンのような薄ら笑いを浮かべて。
 
P.55
もしかすると鳥にとっては上下というものが逆になっていて、空に舞い上がるということは「下降」であり、地に下りることが「上昇」なのではないだろか。
 
P.87
広告はウソばっかりつく(商品のいい所をいって、悪い部分をいわないというのは、もうすでにウソの始まりである)。広告はエエカッコばかりする。広告は、もう見たくないと思ってるのに、スキマがあればどこにでも隠れてる。広告はイヤな女みたいだ。
 
P.90
明日も上手におどけて見せられるように、皆でお祈りしましょう。
 
P.91
秋はそこはかとなく悪意の季節

P.155
カタレプシー的タクシー乗ってやらない姿勢
 
 

水に似た感情

参考書籍情報
・集英社文庫
・2000年5月25日 初版

書評を読む

らもさん自身の体験をもとに描かれた、バリ島を舞台とした小説。
執筆中に躁病が発症し、半分は躁状態で書かれたという。
P.20
羽根をひろげると蛇そっくりの顔になって外敵から逃れるという蝶がいた。こいつのデザインというのは誰が考えたんだ。明らかにダーウィンの進化論は通用しない。誰かがデザインしている。
 
P.133
日本たばこ産業は、煙草を売るのはやめて、マリファナを売りゃあいいんだ。

P.181
人は自分の心に名前がないことに耐えられない
 
P.227
別に驚くには当たりません。私は今までに自称キリストって人に十二人会っています

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