忍者ブログ
中島らもが残したあまたの言葉

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

バンド・オブ・ザ・ナイト

参考書籍情報
・講談社
・2000年5月24日 1刷

書評を読む

ドラッグにおぼれたヘルハウス時代の退廃的日々を描いた半自伝的小説。
ラリりのシーンの、自動筆記で書かれたという言葉の連続は衝撃的。
P.18
本気でサラリーマンをやるのは止めよう。胃に穴があいてしまう。九時から五時までの八時間を会社に身売りすることにしよう。そしてその代価として給料をもらおう。余った時間と金で、自分の好きなことをしよう。とにかく胃に穴をあけるのは止めよう。

P.45
未だ名づけられないさまざまの感情と包茎の先のピアスと誰に言うでもないさよなら

P.69
時代は70年代安保の敗北感に包まれていた。ビートルズが解散したところへ三島由紀夫が自決した。シラフでいられないような空気があった。

P.101
人間の目というのは要するにレンズでできている。レンズでできているのであれば我々の脳内に結ばれる映像は上下倒立して映るはずだ。
 
P.111
おれはたぶん道ばたの石っころを蹴るだろう。長い沈黙にうんざりとしている石ころを。
 
P.143
ほんまの友だちっちゅうのはな、自分がつらい目におうてるときには、親友に連絡せんもんや。
 
P.145
部屋というのはその使用者の心象風景だ。

 
P.332-333
葬式には行かなかった。葬式に行かないのは俺の流儀で、あの黒枠に囲まれた写真を見てしまうと、もうほんとうにお別れだと感じてしまう。葬式に行かずに、あの黒枠の写真さえ見なければ、いつかどこかの街でばたっと会うような、そんな気のままでいられるからだった。
 
P.349
「ガド君はね、この世に向いてない人だったんだよ。そう思わないか」
 
P.349
わしづかみにされた心臓、コンクリートの上を這いまわる太刀魚、ピス・ファクトリー
 
 

舌先の格闘技

参考書籍情報
・双葉文庫
・1997年7月20日 新訂発行

書評を見る

松尾貴史、鮫肌文殊、いとうせいこうらとの対談集。
「口の牛歩戦術」を自称するほどにしゃべりの遅い中島らもが、しゃべりの猛者に挑む。
P.29 「レッスン② パンチ・キック攻撃」
言っとくが、犬だってけっこう強いぞ。
 
P.70 「第一戦 松尾貴史(キッチュ)」
でも、いるよね。足が臭いせいで友だちが寄りつかないのに、それに気づかずに、加藤諦三読んで、「自分を見つめ直したり」してる奴。
 
 

逢う

参考書籍情報
・講談社文庫
・1999年8月15日 1刷

書評を見る

野坂昭如、チチ松村、松尾貴史、筒井康隆らとの対談集。
オープニングは野坂昭如との喧嘩で始まる。
P.71
差別するいうことが笑いの本質なの。たとえ、犬がやってようがロボットがやってようが、そこには劣勢のものに対する優越感というのが結局笑いいうことやからね。
 
 
 

空のオルゴール

参考書籍情報
・集英社文庫
・2005年2月1日 1刷


エンターテイメント長編。
奇術師同士の戦いを描く。
P.14
不可解は不可解としてそのままに受け止める。それが時友の流儀だった。そうでもしないと、この不可解だらけのお世界に押しつぶされてしまう。
 
P.15
いずれにせよ、時が我々を連れていってくれるだろう。約束の地へ。それが生であれ、死であれ、時が我々を連れていってくれるだろう。
 
P.87
「まったく神様は、何で食事なんていう面倒臭いものを創られたのだろう。俺はバッカスに祈りを捧げ、神を呪うよ」
 
P.220
二日酔いも、うまい酒も、両方味わってこそ酒の味だ。
 
 

しりとり対談

参考書籍情報
・イーストプレス
・1997年5月15日 1刷


漫画家、ひさうちみちおとの対談集。
しりとりで喋るお題を繋いでいく趣向のもの。
P.119
ソロバン二級と柔道二級ぐらい違うんや。強さ、弱さがな。
 
P.119
いや、違う。ソロバン二級のほうが強いねん。ソロバンいう凶器を持ってるから

Prev53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63Next

関連サイト
  • 笑える本を読もう!
    書評ブログ。中島らもの書評も多数。
  • 笑本ツイッター
    更新情報はツイッターにて。
  • 記事検索
    サーバー広告
    PR