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中島らもが残したあまたの言葉

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人間の目というのは要するにレンズでできている。レンズでできているのであれば我々の脳内に結ばれる映像は上下倒立して映るはずだ。
蚊の目玉、クモの目玉などを考えると、彼らの頭の中ではこの世界が倒立しているはずだ。人間の脳はそれを逆転させる機能を持っているが、虫にその機能はない。ということは、彼らにとって上昇とはひたすら天に向かっての下降ではないのか
自分がアクションを起こさねば誰がやってくれるというのか。何も起こりはしない。世界は昨日のままだ。だが昨日の新聞を誰が読もうとするだろう。
山中の道路にムササビが一匹、踏みつぶされて死んでいる。これが我々のしたことだ。
もしかすると鳥にとっては上下というものが逆になっていて、空に舞い上がるということは「下降」であり、地に下りることが「上昇」なのではないだろか。

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